応 接 室(ティータイム)

 

良い絵とは   絵の値段   「床の間」こそ最高の展示場   常設展について

個人情報と信頼関係

 

 

 

 

個人情報と信頼関係

 

 

よく、個人情報が外部に漏れたとか、売買されたとかのニュースを目にし耳

にします。しかも、一流企業といわれる会社から流出している例が多いのに

は驚きます。この事は、完全なセキュリティーなど無いとの証明であり、所

詮、そこで働く人間次第ということでしょう。システムで個人情報は守れな

いのです。

コレクターと画商の関係は、昔からプライバシーを守ることで、お互い全幅

の信頼を築いてきたのです。それこそ個人情報を厳守することが、死活問題

につながっているのです。したがって、その信頼関係が無ければ、いわゆる

「おつきあい」など出来る訳がありません。

商道からいえば当たり前の、「個人情報は厳守します」の表示など、まった

く無意味であるとお気付きになりましたか?

 

 

 

常設展について

 

 

よく、美術館や画廊で「常設展」という展覧会をやっていますが、見たこと

がありますか?「企画展」は宣伝するので、興味がわけば皆集まるし、マス

コミも取り上げ話題になりますが、「常設展」は地味なためあまり目を向け

ません。

「常設展」は、その美術館や画廊が所有する作品を展示することを指しま

す。したがって「常設展」を見れば、その美術館なり画廊の収集方針や体質

が、又は哲学までも判明します。言うならば「常設展」こそが美術館・画廊

の実力を示しているのです。どんな作品を所有しているかが大切なのです。

いつも同じ絵ばかり掛けていると批判する人がいますが、おかしな理屈で

す。あの好きな絵があるから、あの美術館、あの画廊へ行くのだと言うのが

本来の姿でしょう。

本当に良い絵は、毎日鑑賞しても決して飽きることはないのです。

「モナリザ」の本物を見たいならルーブル美術館の「常設展」へ行く以外、

方法はありません。

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「床の間」こそ最高の展示場

 

 

日本の家から「床の間」という空間が減っていて、残念に思っています。

洋風の家が多くなり、壁面も増加したので、額装の絵画を掛けるには確かに

恵まれてきています。それはそれで有難いことですが、「床の間」に絵を掛

けてじっくりと鑑賞してみて下さい。先人の素晴らしい智慧を知ることがで

きます。

まさに「床の間」は一つの宇宙であり、絵画世界に没入するには最高の空間

であることを発見します。特に掛軸はぴったりときます。掛軸が持つ余白美

と「床の間」とのバランスは、日本人でなければ理解できない美意識です。

又、不思議なことに、額装の絵画でもとても良くなじみます。

洋風の壁で見た時とはまったく違う雰囲気が出ますのでお試し下さい。

「床の間」の復権を強く願う毎日です。

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絵の値段

 

 

「絵の値段は有って無い様なもの」と言う人がいます。しかし、そんな事は

有りません。「相場」は確立しているのです。全国の画商が集まっての「交

換会市場」が基本になっています。作家の展覧会入選歴や肩書き等は参考に

はしますが価格は別です。その作家の絵が欲しいというファンが多ければ価

格は上がりますし、売れない絵は値がつかないのです。絵画の芸術的価値な

どは二の次で、今現在高く売れる絵が良い絵だと思われているのです。

有名な話ですが、ゴッホの絵は生前1点しか売れなかったのです。それも本

人が怒り出したほど安価でした。その当時の人達にはゴッホの絵は欲しい絵

ではなく二束三文の価値だったのです。

この様に考えてくると「絵は値段が有って無い様なもの」との言は一理ある

ことになります。コレクターの悩みのひとつ(楽しみでもあります)に、欲

しい絵の価格が高いのか安いのかの判断があります。「絵を買う前に画商を

買え」という格言があります。美術的に優れた、良い絵を扱っている画商を

しっかり選定してください。そういう「画商の目」を通した絵画を購入すれ

ば、決して損な買物にはならないでしょう。

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良い絵とは

 

 

仕事柄、「どんな絵が良い絵なのか」との質問をよく受けます。そんな時

「盗んででも自分の物にしたくなる絵」と答えます。そういう絵画に出会

った事がありますか? 有る人は幸福だし、無い人はひとつのよろこびを

知らないでいます。他に良い絵を見分ける方法は、たくさんの絵を毎日見

ることです。

たくさん見ているうちに、好きな絵がわかります。その好きな絵を毎日見

ていれば、欲しい絵がわかります。その欲しい絵こそがあなたにとって良

い絵なのです。

美術雑誌や画集などを友にするのもいいのですが、今ではインターネット

を利用するのも有効です。そして時々、美術館で本物の絵と接して下さ

い。新しいよろこびを知ることでしょう。

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